Re:Jealousy

「ねえアリオス、さっきくだらない感情って言ったわよね?」
誤解も解け、ひとしきりいちゃいちゃした後、
アンジェリークは思い出したように口を開いた
「あ?そんなこと言ったか?」
それに対してアリオスは全く知らないといった感じに答える
「ぜーったいに言った。それってもしかして妬いてくれたとか?」
嬉々とした表情で聞いてくる天使にアリオスはあくまでシラを切りとおす
「さあな。自分で考えろ」
「それじゃ答えになってない!」
頬を膨らませ抗議する少女にアリオスは苦笑した
「そんな顔ばっかりしてっと、本当にそんな顔になっちまうぜ?」
からかうようなそんな笑みを浮かべてアンジェリークの頬を両手で引っ張る
「何するのよ!」
手が離れたところで引っ張られた頬を抑えながらアンジェリークが睨みつけるが、
アリオスは全く懲りた様子もなくアンジェリークの頭をくしゃくしゃと掻き混ぜる
「あー!!折角セットしてきたのに〜!アリオスのバカ〜!!」
鏡を取り出して必死に髪を直す少女を見てアリオスは苦笑した
「さて、と。そろそろお前も戻らねえとやばいんじゃねえか?
親友とやらに叱られるんだろ?」
「答え聞いてない!」
「だから自分で考えろっつたろ?次に会った時に覚えていたら教えてやるよ」
アリオスの言葉を聞きアンジェリークは笑顔を見せると
「絶対だからね?」
そう念を押した
「ああ」
それに苦笑しながらアリオスが了解をする
内心では気が向けば、だけどなと思っていたりするのだが…
「またねアリオス」
了解を聞きアンジェリークは元気よく約束の地を去っていく
「あれで宇宙の女王とはな…選定間違ったんじゃねえか?」
どこまでも無邪気で、正直でお人好しで愛しい自分の天使を見送りながら
アリオスは苦笑する

後日談
無事にアンジェリークがアリオスから真意を聞けたかどうかは定かではない

END